AI関連の懸念事項とは？

^{AIの懸念事項}

経営幹部の懸念と
企業の準備状況の評価

2024年1月に英国の国家サイバーセキュリティセンターが発表した報告書によると「AIは今後2年間で、サイバー攻撃の量をほぼ確実に増やし、その衝撃を強めるだろう」とされています。

世界がAIによる攻撃の急増に備える中、ビジネスリーダーはリスクを予測し、回避する必要があります。私たちは、セキュリティ関連のAIの主要な懸念事項と攻撃に対する備えについて詳しく知りたいと考えました。

経営幹部は、 データプライバシー（74%）を最大の懸念事項として選択し、次に セキュリティリスク（71%）を挙げました。

これらの懸念事項については、CISO は、規制遵守に懸念を示し、 CIO は、 AIに関する従業員の理解に懸念を示しており、一部の例外を除いて概して役割間で一貫しています。回答者は、主に2つの懸念事項について一致しているものの、次のように報告しています。

AIが組織のセキュリティに与える影響については、さまざまなレベルの懸念があります。34%が 「やや懸念している」、28%が 「ある程度懸念している」、11%が 「非常に懸念している」と回答しています。 「まったく懸念していない」と回答したのはわずか3%で、大多数の経営幹部にとってどの程度強く感じているかにかかわらず、常に懸念をいただいてることを示しています。

では、AIを活用したセキュリティの脅威が迫ってきたとき、企業はどの程度防御する準備ができているのでしょうか？

調査対象となった経営幹部の半数以上（54%）が、AIによる攻撃を防御するためにある程度準備ができている と回答しています。回答者の17%は、やや準備ができていない または非常に準備ができていないと評価しています。

EMEAは、準備態勢の認識でわずかにリードしており、同地域の回答者の67%が、AI主導の脅威に対する防御について非常に準備ができている またはある程度準備ができていると回答しています。APACの経営幹部の50%、AMERの回答者の58%が、自社は非常に準備ができている またはある程度準備ができていると回答しています。

経営幹部の重要ポイント: AIに対する懸念とは

AIがセキュリティに与える影響に対する最大の懸念についてご意見をいただきました。リストは多岐にわたりましたが、ある特定の懸念が上位に挙げられました。それは、 生成AIツールによってフィッシング攻撃がより効果的なものになっているということです。経営幹部の方々の考察をいくつかここでご紹介します。

「セキュリティにおける最大の脅威は常に人です。AIは時代が進むにつれてますますリアルになり、ハッカーはより速く、適応力を備え、革新しています。AIの脅威について社内のチームを十分に教育しなければ、人間を利用したセキュリティの脅威という、より大きなリスクに身をさらすことになると思います」（CTO、ヘルスケア＆製薬、APAC）

「 保護されたデータにアクセスするためにAIを利用する不正な攻撃者」（AMER/金融・銀行/CIO）

「攻撃者は私たちに対してAIをどのように悪用しようとしているのか、それは、いつものように 未知数です。AIは、良い意味でも悪い意味でも非常に強力なツールです」 (CSO / CISO、テクノロジー、AMER)